3月 212001
 

ベトナムでカブがたいへんな事になっている。ホンダは1997年からベトナムでの現地生産をはじめ昨年の秋に累計30万台を達成したと発表(ホンダのニュース)されたのだが時を合わせる様に中国からカブのコピー車が大量に流入し本物のシェアを猛烈な勢いで侵食しているのだ。

同国には’98年頃まで中国製バイクはほとんど輸入されていなかったが’99年から輸入が急増し昨年は40万台ものコピー車が輸入されシェアの50パーセントを占めるまでになっている。こうした輸入の急増の原因はコピー製品への規制圧力が世界的に強まった影響で輸出先を失った中国のコピーバイクが規制に緩やかなベトナムに集中した事とベトナムの輸入業者が政府と癒着している事にある。

この国では’97年から完成車の輸入が禁止されているのだが業者はコピー車を部品と偽って輸入しているのだ。その上こうした輸入業者の大半は国営企業と来ているから始末におえない。国としては法律の適用を強めて国内産業を保護育成するという大義名分もあるのだが国内メーカーの資本の半分は日本企業が持っている。こうした半分は他人の国内メーカーを保護し完全な身内である国営企業に対して規制を強める動きは鈍くその矛先に鋭さは無い。

本物が品質の高さを謳ったことろでコピー車はホンダ製(現地生産車名:Future)の半額以下。これでは本物とて太刀打ちできない。買う側もコピーと知りつつ購入し本物のエンブレムを取りつけて乗っているそうである。もっとも統計を見るとコピーバイクの増加に合わせて販売総数も増加しており本物もシェアを下げてはいるが今のところ販売台数そのものが減少しているワケではない様である。

ベトナムでホンダのブランドは絶大な信頼性を持つ。これまで本物が買えなかった人々が偽物であれカブに乗る事ができるようになった後、次に選ぶのが偽物か本物になるかは同国の経済状況や社会状況に加えてメーカーとしてのホンダの力も強い影響を与えるだろう。まだまだこの国からは目が離せそうにない。 参考:2月16日付日経産業新聞

2001-03-21作成

追録 2001/3/27
今朝ほどのNHKニュースではインドネシアでも同じ状況になってきているそうだ。同国でのコピー車の輸入は近年の完成車輸入の解禁に端を発するそうで、現地法人では意匠の模倣より法的措置が取りやすいエンジン関係の特許侵害で対抗して行く方針の様である。

 

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