9月 272003
 

今年も恒例の「本田宗一郎杯ホンダエコノパワー燃費競技大会」が9月20-21日の両日、ツインリンクもてぎのオーバルコースを使って開催された。私は1997年から昨年まで6年にわたって参加してきたが、今年は参加を見送った。はじめて参加した時の135km/lから昨年は384km/lまで記録を伸ばしたが、これ以上の記録向上のためには従来以上に手間や費用が掛かると思われたからだ。楽しいイベントではあるが、一年に一度のイベントにそれほどの手間や費用を掛けても良いのかという疑問が湧いたためである。

もっとも費用は大した問題(金額)ではない。大きなのは時間である。ひとつの事に熱中すると他の事に手がつかなくなってしまう性格ゆえ、エコランに参加すると他の作業が進まないのだ。実際、レストアしようとフレームの下塗りまで済んだC100が数年間手付かずのままなのである。その他にもカブに関してやりたい事はいくらでもある。

しかし、私が出場しなくても一緒にエコランにハマってしまった友人の長田さんが今年も市販車クラスにエントリー。彼のマシンはエコラン用にと購入した新車のカブである。これに私が2000年に市販車クラスで出場した際に使用したセル付きのエンジンを積んだ。今回私は長田さんの手伝いである。

その他にもこの車両には去年私が使用したソーラーカー用のタイヤやクラッチを使用。ジェット類も使おうと思ったが最新モデルのこのカブは、キャブレターが変更されていてジェット類のサイズも従来のモノとは違っていたため使用できない。外観は同じでも細部はどんどん変わっているのだ。

大会初日の土曜日、現地に着くころにはすでに雨模様。1997年にエコランが茂木で開かれる様になってはじめてのウエットコンディション。しかし我々のTeam Super Cubsはモンキーで出場している鈴木さんと共に、屋根付きのピットが割り振られているので楽である。 そしてわたしも手伝いという事で気も楽。車検も無事に通ったので他のチームのマシンの見物に出掛けた。ふらふらとパドックを歩き出ししばらく行くと、カブの側面にフレームを組んでそこにもうひとつタイヤを付けた、昔の畳屋さんかガラス屋さんの様なカブを発見。早速寄ってみるとそこには見覚えのある面々が・・・それは我々のライバル?であるちびっこT-arkさん(以下ちびT)のマシンでした。

ライバルとはいってもそれは市販車クラスに限っての事。ちびTさんはエコラン専用マシンのクラスである一般クラスに、独自開発の燃料噴射システムを搭載したマシンをエントリーする、自分にとっては雲上のチームである。

しかし、このちびTさんはカブに関しては外観がノーマルである事に拘っているのか、素人目には空気抵抗の大きそうなレッグシールドは付けたままだし、軽量化にも興味が無さそうで、以前はメンバーの中で最も重そうな方(失礼)がドライバーを務めていた事もある。

そのちびTさんが、昨年ボクが改造し過ぎて市販車クラスに出られなくなったため、第3輪を付けて一般クラスに出場したマシンに触発されたのか、カブにサイドカーを付けて市販車クラスを飛び出したのがこのマシン。

第3輪を付けて市販車クラスを飛び出せば改造に制限は無い。これで心置きなく改造できるワケだ。ちびTさんはこれで二人乗りクラスにエントリーしているとの事。よく見るとエンジンは燃料噴射システムが搭載されている。さすがはちびTさんだ。

ちびTさんは今回、本気の一般クラスと3輪カブでの二人乗りクラスに加えて、市販車クラスにもエントリーしている。市販車クラスでのちびTさんは毎回好記録を出し入賞はするのだが、必ずそれを上回るチームが居て1位を獲得できないでいる。3年前まではカブの製造工場であるホンダ熊本製作所が1位を独占しており、2年前はウチのチームが1-2位でちびTさんが3位。昨年はトラブルかミスでもしたのか9位だったが今回こそはと1位を狙っているに違いない。

我々のチームはウォームアップ走行で、スピードメーターのセンサーが信号を拾わないトラブルがあったがその他は問題なし。センサーの取り付けを修正して問題解決。夕方からの練習走行は2周であるが明日の決勝と同様に燃費の測定も行う。果たして長田さんのカブが128km/lで3位、鈴木さんのモンキーは105km/lで7位であった。1位はちびTさんで記録は199km/l。2位は130キロ台なのでダントツである。この段階でボクはちびTさんのピットに行き「これで明日は優勝間違いないね」と表敬訪問。

翌日の決勝も雨模様。スタート前待機エリアにカブを並べ他のマシンを見て歩く。上位と目されるチームはシリンダーやヘッドを保温している。長田さんと話して急遽ウチも保温する事にし、ウエスでシリンダーヘッドを包みその上からアルミテープを巻いて作業完了。すでにスタート前待機エリアに他車は無く燃料微調整テントに急ぐ。

スタートまでは慌しかったが、本番自体は問題無く規定周回数の3周をこなしてゴール。途中で規定時間から遅れている様な気がして心配だったが、実際には30秒ほど余裕を持ってゴール。ドライバー本人はしっかり時計もモニターしていた様だ。

ゴール後、オフィシャル立会いの中で燃料タンクを外し計量の列に並ぶ。タンクを見ると昨日2周走った時と燃料の減りは違わない様だ。良い結果が出そうな気がしたのでタンクをかざして写真を撮った。

計量が済みピットに戻って走行前のタンク重量、走行後のタンク重量、燃料密度、走行距離から燃費を算出すると197km/lと昨日より大幅に記録向上。これは良いところに行けるかもしれない。上にはちびTさんがいるから運が良ければ2位に入れるかもしれないと思い、ちびTさんのピットに行き結果を聞くとトラブルかミスがあったのか昨日の記録を下回ったという。ちびTさんには悪いがこれで1位の可能性も出てきたワケだ。

しばらくして市販車クラスの暫定結果が発表になり長田さんと二人で掲示板に向かう。我々の順位はすぐに確認できたので長田さんと握手。何せTeam Super Cubsの名前がいちばん上でしたからね。記録は197km/l。鈴木さんは110km/lを出した10位とモンキーとしては大健闘。ちびTさんは残念ながら2位(173km/l)でした。

ピットに戻り皆で長田さんの1位を祝す。表彰式会場で会ったちびTの方々からは「来年はスギヤマさんの抹殺からはじめなければ」と言ってもらえた。こうした楽しい仲間がいると、自分もまた出場したくなってしまう。来年はどうしようかなぁ?


長田さんのカブの写真

2003.09.27作成

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