12月 282014
 

shibaya_yaku
ミシュランガイドの三ツ星店「銀座小十」の奥田透氏による炭火焼きの技術をまとめた本。手間を惜しまないプロの仕事が論理的な説明と美しい写真で解説されています。七輪で使えるテクニックも少なくありません。機会がありましたら是非ご覧ください。

出版社:柴田書店のページ
編集部だより「担当者からのひとこと」
●Anazon.co.jp:『焼く』 日本料理 素材別炭火焼の技法

9月 142012
 

先日のエントリー「干物背開き腹開き 其の参」で、気温の高い時期に干物を作る時は、魚を干す際にアルコール度数の高い泡盛やウォッカをスプレーすると匂いを減らす事できると書きましたが、夏場はこうした対策を取っても匂いが気になります。

夏でも自分で干物を作って食べたい人(自分の事です)にお勧めなのが、浸透圧脱水シートの利用です。この浸透圧脱水シートに開いた魚をはさんで、冷蔵庫で一晩置くだけでおいしい干物ができるのです。

浸透圧脱水シート・・・何だか物々しい名称ですが「ピチット」という商品名で流通しています。簡単に説明しますと、水分を吸収する材料を、水分を透過する材料で包んでシート状にしたもので、これに食品を挟んでおくと、水分を吸収してくれるのです。

くわしい説明は下記のサイトをご覧ください。
ピチット:http://www.pichit.info/

ピチットを利用した干物造りの原理は、従来から行われている「文化干し」や「灰干し」の干物と同じものです。「文化干し」や「灰干し」では水分を透過する半透膜素材として「紙」や「セロファン」などが使用されます。また、水分を吸収する材料には「火山灰」や「シリカゲル」などが使用されます。(シリカゲルは無毒)

そうした文化干しや灰干しの干物を手軽に作るために開発されたのがピチットです。魚をピチットに挟んで冷蔵庫に入れられるという事は「低温」で「空気を遮断した状態」で干物造りができるという事ですから。素材の「酸化」を最小限に抑える事ができるのです。

干物は「天日干しが上等」で「乾燥機による機械干し」はその下と言われる事もありますが、天日干しのメリットは直射日光により干物の表面が素早く乾燥する事です。干物の表面が素早く乾燥する事で、内部の水分の減少が抑えられ、結果的に水分量の多いふわっとおいしい干物ができるのです・・・干物=水分が少ないとならないのが面白いところ。

我が家は最近はこれを多用しています。夏場が旬のアジはもちろん、最近はサンマをピチットに挟んで干物にしています。昨今はスーパーで頭と中骨を取ったサンマが売られていますので、それだと塩を振ってピチットで挟むだけという手軽さで干物を楽しめます。

・・・今回はピチットの宣伝の様になってしまいました。ところで、天日干しの干物と浸透圧脱水シートを使った干物では、どちらが脂質が酸化しにくいかといった実験が行われていました。それによると、やはり天日干しより浸透圧脱水シートの方が、脂質やタンパク質の変化が少ないそうです。

天日干しおよび浸透圧脱水法によるアジ干物調製における成分の変化
●http://libir.mukogawa-u.ac.jp/dspace/bitstream/10471/377/1/KJ00004532455.pdf

9月 022012
 

前回と前々回の考察で「背開きの干物は、生産者と調理者の双方に都合が良い」と結論づけました。

しかし「背開きの干物と腹開きの干物ではどちらがおいしい」のでしょう。こんどは「食べる側」から考えてみます。

小さな干物でしたら丸ごと食べる事もできますが、ある程度以上の大きさの干物になれば、頭やヒレ、中骨を残す事になります。

ここに背開きと腹開きの鰺の干物が並んでいる事にします。どちらも丁寧に加工され、均一に火が通されている物とします。この2つの干物を食べる場合、それぞれの違いを考えてみましょう。

干物を食べる順序は人それぞれでしょうから、以後の考察は順不同という事にしてください。

中骨と尾びれ:これは背開きでも腹開きでもはがしやすさに違いはないでしょう。中骨に付いた香ばしい身が、干物のいちばんの醍醐味という方もいるのでは?

:頭の肉はマグロ等の大きな魚では頭身と呼ばれてますが、一尾丸ごと調理して食する場合、頭と体の身は連続していますので、背開きではその部分が外側になり、腹開きではその部分が内側になるだけで、火の通りが同じなら食味や食感にも差は無いと思われます。あと、頭の部分というと頬の身=頬肉がありますね。私は鰺の干物であってもここをちゃんとつ突いて食します。

背びれ:箸で背びれとそれに付いた骨を外す際は、背びれが内側になる腹開きの方が、骨の周りの身がしっとりとしていて外しやすい様に思います。

胸びれ:背びれと反対に、胸びれは背開きの方が、骨の周りの身がしっとりとしていて外しやすいでしょう。しかし、胸びれとそれにつながる骨は、背びれの骨ほどとがっていないので、食べちゃう方もいるでしょう。そうなると腹開きの方が、この部分がこんがり焼けるので、食べやすいと思います。

こうして考えてみると、食べる際の背開きと腹開きの差は、それほど無い様に思えます。しかし、背開きは厚い背の身と薄い腹身の部分が、両方とも均一に焼け、食感も均一に近い状態になるのに対し、腹開きは身はほっこりと焼け、腹身はこんがりパリッと焼けて、部位による食感のコントラストが楽しめるでしょう。結論は「お好みしだい」という事です。

「干物は背開きだろう」というわたしの思い込みが、こうした考察のきっかけとなりました。当初は「干物には背開きの方が適している」という先入観もありました。

しかし、現在は背開きと腹開きを、魚の種類や大きさ、その時の気分や食べる人の事を考えて使い分け、その両方を楽しみたいと思う様になりました。

開き方だけではありません。「今日のお客様には、食べやすい様に背びれを外そう」とか、「いっその事、中骨も外してしまおう」というアイデアも湧いてきます。

こう思える様になったのは、腹開きのカマスを買ってきて「干物にして」と言った妻のおかげです。わたしはこの時はじめて「腹開きの干物」を作りましたが、今後は「背開きと腹開きの両刀使い」になる事でしょう。

【蛇足】私がはじめて作った「腹開きのカマスの干物」は頭も開きました。出来上がりを見て「何か違う」と思ったら、カマスの干物は頭は開かずに残すのが一般的でした。この「頭を開く干物」と「頭を開かない」干物にも。理由があるのでしょうか。

【蛇足2】機械で開いたホッケの干物は、中骨が二つ切られた「真ん中開き」になってます。これができるのはホッケの骨が硬くないからでしょうか。アジやサバでもこの加工ができれば、今まで食べられなかったサイズの魚の中骨が、食べられる様になると思います。

【蛇足3】干物作りは空気の乾燥した気温の低い時期が適しています。気温が高いと匂いが出てきてしまうのですよね。これは魚を干す前に、アルコール度数の高い泡盛やウォッカをスプレーするとかなり減らす事ができます。(泡盛やウォッカに塩を足しても良いかもしれません)

【蛇足4】日経の「食べ物新日本奇行」というコンテンツに背開きか腹開きかを集計した分布図が載っていた。Net上の(失礼ながら)安直な集計だろうから、精度は?だが楽しい図だ。

8月 222012
 

前回の考察で「丁寧に作業を行えば腹開きでもきれいな干物を作れるが、大量生産の場合は背開きの方が歩留まりが良い」と結論付けましたが、その他の背開きと腹開きの違いを考えてみました。

そして導き出したのが「干物は背開きの方が均一に火が通る」説です。

調理人はアジや鮎を一尾丸ごと焼く=姿焼きの際、見た目を美しく仕上げるためヒレに化粧塩(飾り塩)をします。薄いヒレは焦げやすいため、これをしないとヒレが黒焦げになったり、焼け落ちてしまうからです。

また、平べったい食材を直火で焼く際に火が強いと、中心よりも周辺=縁の方が焦げやすいですよね。これは、食材に均一に熱を当てた場合、縁以外の部分は下からの熱だけで加熱されますが、縁の部分は下からの熱に加えて、側面からも熱が加わるためです。

つまり、「薄い部分は焦げやすく」さらに「縁の部分も焦げやすい」のです。

これを干物に当てはめてみましょう。腹開きの干物は身が薄い腹の部分が外側になります。つまり薄くて焦げやすい腹身の部分が、これまた焦げやすい縁の部分に来てしまうのです。

こうなると腹身の部分には早く火が通ってしまい、背側の厚い身の部分に火が通ったころには腹身は焼けすぎてしまうという結果となります。

一方、背開きの場合は薄い腹の身が焦げにくい内側になり、身の厚い背の側には下からの熱と側面からの熱が当たるという、厚みの異なる食材に適した焼き方となるのです。

という事で、厚みの異なる食材は、内側を薄く外側を厚くした方が均一に焼くのに適しているという事になり、それはそのまま干物に当てはまるという結論です。

これだけ考察して「背開きは大量生産に適し」ていて、かつ「焼きやすい」という生産者側と、調理者側に都合の良い開き方だという事になりました。

しかし、丁寧に作業を行えば腹開きでもきれいな干物は作れますし、火加減を上手に操れば腹開きでもきれいに焼く事は可能でしょう。

次回は「背開きの干物と腹開きの干物ではどちらがおいしいか」について考えてみたいと思います。

8月 162012
 

買い物から帰った妻が「カマスを買ってきたので干物にして」と言う。続けて「はらわたは取ってある」とも。わたしが「はらわたが取ってあるという事は腹開き?」と聞くと、妻は「・・・?」という表情。

「干物は背開きでしょ」とわたし言うと、妻は「・・・そうか」と答える。妻は干物をどちら側から開くかなどという事には、これまで関心が無かったのだろう。わたしはそのカマスで「はじめての腹開きの干物」をつくった。

翌日思い立って調べてみると「干物は背開き」というのはわたしの思い込みでしかない事に気付かされた。世の中には「背開き」と「腹開き」の干物が入り混じっていたのだ。

Netで検索してみると、関西方面は開きが主流で、関東は背開きが主流との記述が多い。そしてその理由は以下の様なもの。「江戸は武士社会だったので、腹開きは「切腹」を連想させるため背開きになった」とか、「腹開きより背開きの方が簡単なので、腕の良い調理人の少ない江戸では背開きが一般化した」というもの。

この様な解説を読んで「そういえば、うなぎも関西は腹開きで関東は背開き」という事を思い出し、Wikipediaで検索したらありました。

Wikipedia.org/wiki/蒲焼

 
蒲焼きの項には“腹から裂いた場合蒸す過程で外側の身が割れて串から外れてしまうため、外側が厚くなる背開きが適し、また成長したウナギは背ビレが硬く、背開きによってその背ビレを取り除くためである。また、背開きをしたほうが、技術を要し手間がかかるが焼きあがった姿が美しくなる”とあります。「腹開きより背開きの方が簡単」と「背開きをしたほうが、技術を要し手間がかかる」と両方の記述があるという事は、どちらもそれほど違わないという事ではないでしょうか。

Wikipedia.org/wiki/ウナギ


 
ウナギの項には“江戸前の大きく太ったウナギを腹開きにすると、蒸す過程で身が崩れやすいために背開きにする”とあります。

ふっくらと柔らかくするために蒸す。そのため関東の蒲焼きは身が崩れやすくなる。特に身が薄い腹の部分はなおさらでしょう。そのため関東の蒲焼きは背開きになった・・・最大の理由はこれでしょうね。

干物もこの論理で考えられます。干物は魚を開き、洗い、塩水に浸け、塩水を切り、干し、回収するという、何度も人の手を介して作られる。その過程でいちばんダメージを受けやすいのは、薄くて柔らかい腹の身です。

腹の身の部分にはたくさんの腹骨があり、腹開きした魚を雑に扱うと身から腹骨が離れてしまいます。こうなると見た目が非常に悪く、商品としては失格でしょう。このあたりは身の柔らかいイワシで試すと良くわかります。

一方、背開きは傷みやすい腹の身の部分が、厚みのある背側の身で囲まれる状態となるので、腹の身を守ってくれます。つまり背開きは「柔らかい腹の身の部分が傷みにくい」という理由で選択される開き方という事になります。

「身崩れしやすいデリケートな魚」で連想したのは甘鯛(ぐじ)。関西では高級魚です。「あまだい ぐじ 開き 干物」等で検索してみると・・・

・・・果たして、ぐじの開きは関西でも背開きが主流の様でした。

こうした事実から、わたしが考えるいちばんの理由は「背開きの方が腹開きより、商品にした際の歩留まりが良いから」ではないでしょうか。

干物を少量作るだけなら、丁寧に作業を行えば腹開きでもきれいな干物を作る事はできるでしょう。しかし、大量に作るとなれば作業にはスピードが求められます。

そうなると開いた魚を洗ったり塩水に浸けたりする工程は、一匹ずつではなく、ざるやかごに入れたものをまとめて行う事になるでしょう。この場合には身崩れしにくい背開きの方が都合が良い事になります。

「腹開きは切腹を連想させる」という話が江戸時代に流布していたのは事実でしょう。いつの時代もまことしやかな作り話や、もっともらしい後付けの理由が庶民の定説になったりするものです。

しかし、「腕の良い調理人の少ない江戸では背開きが一般化した」という説には疑問を感じます。江戸時代に干物を作っていたのは調理人だったでしょうか。そうではなく漁師だったりその家族、または干物作りを生業とする干物つくりの職人だったはずです。大量消費地の江戸にたくさんの干物を供給するために、歩留まりの良い背開きが多く用いられたのだと思います。

次回はその他に背開きと腹開きの違いを考えてみよようと思います。

7月 122012
 


天然ならそのまま楽しむところですが・・・養殖の鮎なので干物にしてみました。いつかは藍藻を食べて育った鮎を食してみたいものです。

【追記】2012/7/20
いつもは3~5%程度の塩水に30分ほど浸けてから干すのですが、先日は振り塩をして冷蔵庫に入れたまま一晩置いてしまったため塩辛い干物になってしまいました。しかし、これをほぐしてお米と一緒に炊いたら、おいしい鮎ごはんになりました。

7月 012012
 

七輪でサンマなどを焼くと、脂が燃えて食材が煤で黒くなってしまうのが残念なところです。対策は昔ながらの団扇で扇ぐ方法ですが、万全ではありませんし、盛大な煙は防げません。これは七輪に限らず食材を下からの熱源で焼く「下火」の宿命といえるでしょう。

今回の友人との七輪パーティでは、きれいに鮎を焼くため、炭火での天火焼きを試してみました。

天火の場合は網の上に炭を広げますので、事前に七輪で多めに炭を熾します。今回はオガ炭を使ってみました。道具は下から、油受け皿、レンガ、食材用の網、レンガ、炭火用の網の順番。この方法なら脂の多い食材もきれいに焼けます。

今回の食材は、枝豆、空豆、鰹サラダ、浅蜊、鮎、帆立、ミニトマトのピクルス、ササミ、ナンコツ、砂肝、正肉、合鴨、レバー、つくね、炊き込みご飯、カブの浅漬け・・・次回は天火でピザでも焼いてみようかしら。

2月 132004
 

永らくご無沙汰しています、七輪通信のスギヤマです。皆さんの中には「このところずっと七輪通信来ないゾ。アイツ飽きたナ」とお思いの方も少なくないと思います。中途半端でゴメンナサイ。言いワケになりますが、七輪通信が更新されなくなったのは、七輪が私の「日常」になったからなのです。現在は平均して週に2-3回は使っているのではないかしら。

現代人のサガでしょうか、当初は「珍しい」「カッコイイ」と削り出し云々にうつつを抜かしていましたが、こうした事は道具としての七輪にとっては些細な事と感じる様になっています。第一、闇夜に乗じてベランダで七輪を使うのに、特別な七輪はもったいありません。

このところ私が普段使っているのは、市中で普通に売られている練成の七輪です。それでも切り出しコンロに劣らず、ちゃんとおいしく焼けるのは、道具としての完成度が高いからなのでしょう。趣味としての七輪なら些末事に拘るのも楽しみのひとつです。たしかに切り出しコンロは美しいですからね。でも道具としての七輪の本質は、その機能と目的にあるのであって、材質や製法ではありません。しかし、現代人はついそれを忘れてしまいがちの様です。

食べ物も珍しさや高価な食材に興味が行きがちですが、それよりもどう食べるかやだれと食べるかの方が大切です。記憶を辿ってみてください。あなたがこれまでにいちばん印象に残っている食事の記憶は何ですか。いちばん高価な食事や珍しい食材ではないでしょう。それよりも好きな人や仲間と楽しく食事をした事ではありませんか。

私がこう思える様になったのも、珠洲の切り出しコンロを手に入れたからなのかもしれません。現在の我が家では焼き物といえば七輪が基本。雨でベランダが使えない時や、煙の少ない焼き物の時は換気扇の下で使ったりもしていますし、テーブルの上で使う事も少なくありません。

美しいモノには滅法弱く、かつ貧乏症な私にとって切り出しコンロは美しすぎます。勿体なくて使うのがためらわれてしまうのです。しかしこれでは本末転倒。未使用の七輪コレクターなんて粋ではありませんので、勇気をもって綺麗な七輪に油を滴らせ使い込んだ美しさを目指します。

七輪や炭に拘るよりも、安くて新鮮な食材をおいしく食べる事が日常となる方が幸せでしょう。そのためには空腹と健康、そして一緒に楽しむヒトが大切。七輪と炭はある程度の水準のモノであれば十分だと思っています。

このところ雑誌やTV等の媒体で、七輪が紹介される事が多くなってきてる様に感じます。これはバブル崩壊以降の経済の低迷やアウトドアブームをきっかけに、美味しくて楽しい食事とその費用は直接的にリンクしてるワケでは無いと、人々が気づいた事によるものでしょう。こうした状況は所謂流行ではない様ですし、燃料としての用途のほかにも炭の効用は増すばかりですので、七輪や炭が廃れる心配は無くなったといえます。

この七輪通信は七輪の好きな方が、わたしの身近にもいらした事をきっかけに始めたものです。不定期に更新していましたが、上記の様な理由により七輪通信というより七輪日記になってしまいそうなため更新は停滞中。最近”七輪”で検索したら七輪本舗というサイトを見つけました。(http://www.fnw.gr.jp/7rinhonpo/)ここは七輪を販売している会社のサイトですが、七輪から食材まで紹介されていて分かりやすいですよ。(そういえば以前に、この七輪本舗からリンクの許可を求めるメールが来ていたのを思い出しました・・・返事してなかったなァ)

1997.10.23作成; 2004.2.13改訂

5月 272002
 

「七輪通信」第8号をお届けいたします。今回は韓国のレポートです。

【ソウルの七輪】

韓国に行ってきました。今回の(も)旅行の目的は「食」ですが、現地で七輪を見掛けましたのでご覧下さい。この七輪は街中の焼肉店で使われていました。この他にもソウルの焼肉店では日本と同様なガス式の焼肉テーブルも使われています。

これはソウル郊外,スウォン(水原)市の焼肉店です。こちらは日本のガス式の焼肉テーブルの様ですが、ガスバーナー入る部分に炭を入れた皿を置く構造。焼き網の下に白く見える物が炭の皿で、手前側にももうひとつ置かれています。食事の途中で2回ほど交換してくれました。使われている燃料は切り炭の店もありましたが、この店はおが炭(おがたん:おがくずを固めた燃料(オガライト)の炭)の様でした。

こちらは厨房機器販売店の店先。今回見掛けた七輪は、耐火材料で造られた容器を鉄の薄板で包んであり、構造が日本のホームセンターで売られている「ザ・シチリン」と似ています。「ザ・シチリン」は七輪が原型である事が明らかですが、これの原型は何でしょう。韓国にも珪藻土や陶土製の焜炉があるのでしょうか。それとも日本の七輪が現地化されたものなのかしら。 こうしたルーツ探しも面白そうですね。

2002.05.27

10月 232001
 

ご無沙汰していましたが「七輪通信」第7号をお届けいたします。今回はタイのレポートです。

【タイで出会った七輪】

今回で3度目のタイ旅行。これまでは屋台に行っても麺類を食べたり料理をテイクアウトする程度でしたが、今回はバンコクの屋台で鍋料理を楽しんでみました。タイの七輪をご覧ください。

タイの七輪は素焼きの土器(陶器?)でした。日本の珪藻土の七輪の様な高い断熱性は無いのでしょう、鉄の枠を付けてテーブルが熱くなるのを防いだり、素手で持ち運べる様に工夫されています。タイではこの七輪を「タオ」と呼ぶそうです。

この店はタイの東北部、イサーン地方の料理を出す屋台で、頼んだのはチムチュムという鍋料理。鍋に張った水にレモングラスやバイマックルというミカンの葉などを入れて熱し、そこに肉や魚介類、野菜、春雨等を入れ、火が通ったらタレに付けて食べます。もちろんタレには赤や緑の唐辛子がたっぷり入って激辛。食べていたら隣にゾウがやって来た!ので、バナナを買って食べさせてあげました。

バンコクの荒物屋で見掛けた七輪です。あまり持ち運ぶ必要が無い所で使用するためでしょう、まわりをブリキ板で囲いその間にコンクリートを充填して、安定性と耐久性を高めてあります。

2001.12.23