カブ安住の地

 
わたしのスーパーカブ(十数台)は静岡県御殿場市にある実家の納屋に置いてあります。つまり、60歳ちかくになっても実家の世話になっているワケでして・・・以前から「いずれは自分のガレージがほしい」と思っていました。定年後は「自分のガレージで好きなだけカブをいじりたい」というバイク好きに共通する夢です。

そうした物件さがしは数年前から続けていました。SUUMOやHOME’Sなどの不動産サイトで検索したり、富士山や箱根周辺の別荘地に行って中古の物件を見たりしましたが・・・市場の原理原則のとおり「良いモノは高く、良くないモノは安い」のでした。

高度経済成長期に建てられた別荘はオーナーが高齢になって使われなくなり、多くの売り物件を見ることができます。古くて狭ければ100万ほどからありますし、別荘地の管理会社の方と回った中には「事故物件ですのでタダでも」と言われたモノもありました。

いろいろ回った結果、使える金額には限りがありますので「予算内で妥協できる物件は無い」という結論に達し、郊外でのガレージはあきらめ、江東区の自宅の付近でガレージになりそうな狭小物件を探したりもしました。

しかし、そうした物件も良いモノに出会えず、ガレージはあきらめて「定年後はキャンピングカーで全国を回って楽しむ」方向を模索しはじめてもいました。

しかしながらいつもの様に「なにかないかしら・・・」とsuumoで検索していたところ、2019年の8月9日に興味深い物件がヒットしました。千葉県香取市の物件なのですが広さからしたら安いのです。単純計算で1坪あたり7,000円ほど。

コピーはこんなかんじ
ヒルトップに建つ住居と大型ガレージの眼下に、1,400坪超という贅沢な緑の庭が広がります。休日に心も体もリラックスする自然環境がここにあります・・・隠れ家的な趣味や別荘に・・・会社の保養所や合宿所にも・・・

敷地面積は1,400坪(4,640㎡)以上と、当時のわたしには想像を超えた広さですし、建物は平屋の2LDKで150平米と十分に広く・・・さらに、それに加えてかなりの広さの作業場の写真もあったのです。

探していた富士山や箱根の周辺ではありませんが、この広さはわたしの望んでいた・・・以上のモノで、広い作業場はガレージに最適です。さっそく不動産会社に電話しましたが、あいにくその日はお盆休みの初日でした。

すぐにでも物件を見たいのですが掲載された所在地は香取市の九美上くみあげまで・・・地図で見ると九美上はけっこう広い範囲です。しかし、もうひとつ情報がありました。JR成田線「佐原駅」からバス16分〇〇バス停下車、徒歩3分・・・です。

この〇〇というバス停をgoogleで検索して場所を特定し、googleストリートビューで付近を探し回って建物を見つけ出し・・・翌日には現地に立つことができました。

物件は別荘として使われている(いた)らしく無人でしたので、立地や外観だけはしっかり見せていただき・・・手に入れたいという気持ちはさらに高まりました。

sumo記事2019/8/15

買う気満々のわたしは、お盆休みの開けた日に不動産会社へ電話し「買います。これから手付金を持ってそちらにうかがいます」と伝えるも「まあまあ、そういうワケにも行きませんのでまずは物件を見てください」となだめられる始末。

・・・で、その2日後に現地で物件を見せていただきました。こうした取り引きにはめずらしくオーナー様もご一緒です。ここはオーナー様が(ほぼ)セルフビルドで建築確認も受けずに作り上げたもので、今回の売却にあたり建物の登記をされたそうです。

LDKの棟は40フィートの海上コンテナを3本つなぎ合わせたモノで約90平米。寝室やバスルームのある棟は同じコンテナを2本つなげたもので60平米ほど。それとは別にこちらも40フィートのコンテナが1本、物置きとしてあり、さらに鉄骨造りの100平米ほどの作業場もあります。

作業場やコンテナの物置には建築に使用した道具や資材がたくさん置かれていて「よろしければこれも一緒に」という話・・・道具といっても大工道具や電動工具どころではありません。エンジン溶接機やプラズマカッター、エアコンプレッサやコンクリートミキサー・・・さらにはフォークリフト!まであって工務店の倉庫兼作業場といったかんじです。

作業場

また、平面図に「床下収納」と描かれていたLDKの収納。実物は立って歩ける3坪(6畳)の広さの地下室・・・ここはソムリエの資格を持つ妻のワインセラーにするしかありません。

その後の詳細は割愛しますが、はじめにsuumoで物件をみつけた20日後に正式契約し、その1か月後の9月30日に引き渡しとなりました。

不動産会社さんに聞きましたが、下見をされた方の中には「牧場に預けている馬をここで飼える」という方もいらっしゃったそうです。

・・・という事で、ここがわたしのスーパーカブたちの安住の地になります。コロナ禍などにより現在はForza250とSR400とマイクラしか持ってきていませんが、2年以内には実家にあるすべてのカブたちを連れて来ようと計画しています。

後日、作業用に中古の四駆の軽トラも入手・・・敷地内専用ですのでナンバー無しです。

追記:元のオーナーは某国立大学の名誉教授で、土地の入手の経緯などのおもしろい話をたくさん聞かせてもらったり、引き渡し後もあそびに来ていただいたりして・・・現在はFacebookでもつながっています。

追記2:作業場の片づけや庭の草刈りなどに追われる現在・・・スーパーカブたちをここに迎えるのは、もうしばらく先になりそうです。2021/8/26

追記3:定年になるまでは週末住宅として使う予定でしたが、コロナ禍による在宅勤務をこちらで行っていますので、月に20日間はこちらで過ごす生活が続いています。2021/11/29

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カブ安住の地” への2件のフィードバック

  1. たいへんご無沙汰しています。
    20年ほど前にカブでお世話になっていた草刈です。<江東区の白いカブの

    また、すごいお買い物ですねw
    平屋の150平米良いですね、あこがれの平屋…。

    私も社会人になって、東京の西の端に家を建て、
    狭いガレージにバイク3台にカブとモンキーと自転車3台を詰め込んでます。

    1. 草刈さん
      コメントありがとうございます&ご返事がたいへん遅れてスミマセン。
      あの頃がなつかしいです。
      定年までは東京と千葉の往復ですが、こちらに来る様な機会がありましたらお寄りください。

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