排ガス規制対策等でカブの50cc系の仕様が変更された事を以前に「ブローバイガス還元装置とパワーダウン」として書いたが、あれはマイナーチェンジではなくモデルチェンジの様である。後で気付いたら車両やエンジンの型式まで変更されていたのだ。
カブの型式は1965年に65ccのOHCエンジン車がC65として発売されて以来ずっと排気量にあわせてC50、C70、C90というとてもシンプルな分かりやすい型式が使われてきており、燃料タンクが別体式からフレーム内包になった時も角目のカスタムが出た時にも変わらなかった。型式の”C”はカブ(Cub)の頭文字だったのであろうか。ちょっとしたカブ仲間?同士ならこの型式で会話できる便利な記号であった。
ただし、90ccのC90だけは1980年にそれまでのOHVのCM90系フレームとCS90系のエンジンからC50系のフレームとエンジンに変わったため型式がC90からHA02に変わっている。ちなみにこの旧いC90系のフレームとエンジンは今でも郵便配達用カブの90やハンターカブ:CT110に見ることができる。
この34年間続いてきたC50の型式が今回の規制対策対応モデルからBA-AA01という見慣れない型式に変更されたのだ。何とも味気ない文字通りのキゴウである。この新しい型式はカブ系エンジンを持ち同じく規制対策が施されたモンキーやベンリー等にも適用されBA-****という形式に統一された。なおC70は今のところ変更されていないが来年の規制実施の際には同じように変更される事であろう。
最近の各種規制に対応したモデルチェンジや型式変更は時代の流れによるものでもありこうした流れはますます加速してゆく事であろう。排ガス規制がさらに強化されカブに燃料噴射装置や触媒が装備される様になってくるころには車体番号もVINコードなんて呼ばれる様になるのかもしれない。OBD2対応とかね。