スピード・インダストリーズ

日本にホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキに続く5番目のオートバイメーカー (←同社はこう称していますが本当に5番目かは疑問です) があるのをご存知だろうか。その名は 株式会社スピード・インダストリーズ http://www.speed-group.co.jp/main/index2.html 。 2001年に沖縄県具志川市の特別自由貿易地域に設立され、現在はエンジンの組み立てと輸出がメインの様だが、事業内容には二輪車車体の開発、製造、販売も謳われている。

そのエンジンというのは補修(交換)用の100ccエンジンだ。何の補修用かというと(当然ながら)カブ用である。輸出先は東南アジアがメインだろう。彼の地でカブは大事な資産であるので壊れてもとことん直して使う。エンジンも同様だが長期間に渡って酷使されたエンジンは全体的に消耗しているので、元の性能を求めるとなると(ほぼ)全ての部品を交換する事になってしまう。そこで補修用エンジンが求められるワケだ。

しかしホンダから組み立てられたエンジンは販売されていない。そのニーズを読み、中国で生産した低コストの部品を日本での高品質に加工、組み立てし、日本の製品として供給するというビジネスモデルを実現したのがスピード・インダストリーズ社だ。

低コストの中国製部品を使い、税制上の優遇措置のある特別自由貿易地域に工場があるとはいっても、あえて高コストとなる日本で組み立てを行うのは、高品質だけではなくこのMade in Japanが重要だったのだろう。いわばMade in Japanがブランドであり、高コスト分はこのブランド代という事になる。同社があえて日本での組み立てを決断したのはアジア諸国でのMade in Japanのブランド力を見極めた結果であろう。

同社のエンジンは日本でも入手する事ができる。スピードショップ http://www.geocities.jp/speed_shop_online/index.htm だ。このページはスピード・インダストリーズ社のサイトとは別だったり、通信販売の法規に基づく表示が十分開示されているとはいえないところが心許ないが、文面からするとスピード・インダストリーズ社からの直接販売の様である。

このエンジン、スペックや外見から察すると、無用なパワーより実用域での乗りやすさや耐久性を重視したエンジンの様なので、エンジンのボア(排気量)アップと4速化を考えているカブのオーナーにはひとつの選択肢といえるだろう。

追記: 琉球新報によると早くも同社の経営は破綻してしまった様だ。(琉球新報ニュース) 原因はベトナム側の関税引き上げの様だがそれだけではないらしい。国内にも販売店やユーザーが増えはじめていただけに残念だ。簡単に輸入関税を引き上げてしまう国を貿易相手にするリスクの高さを改めて感じさせるニュースでもある。 2003.12.31

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