ジョルノクレアとジョルカブ…そして未来のスーパーカブ

ホンダから4ストロークエンジンを使ったスクーター“ジョルノクレア”と“ジョルカブ”が発売された。これは強化される排ガス規制と環境問題に対するホンダの答えであると共にバイクの将来の姿をも示唆している様で興味深い。この2台のスクーター。両者は同じ4ストロークエンジンであり、ベースとなったのは共に2ストロークエンジンのジョルノではあるがその造られ方は大きく異なる。(ホンダ2輪のサイト)

まずはジョルノクレア。こちらは現在のスクーターの主流であるスイングユニットシステムとVベルトによるCVT(無段変速)機構を踏襲と一見コンベンショナルな形式ではあるが、アルミダイキャスト製のフレームや部品のモジュール化といった新しい設計システムが用いられている。エンジンも新設計の水冷4ストロークエンジン。アイドリングストップ機構やACGスターターが採用され、エンジン制御にコンピューターが導入されており圧縮比も12(カブ系は10)と高くこれからのバイク用エンジンとして設計されたものである。エンジンの水冷化や電子制御化は出力の向上はもとより排ガスの清浄化にも不可欠の技術であり、現在は一部の大型バイクにしか採用されていないが、いずれは多くの原付等にも採用されて行く事になるだろう。

もう一方のジョルカブ。外見は両者のベース車であるジョルノや先進的なジョルノクレアと同様なテイストであるが、その構造はその名の通りスクーターのジョルノ+スーパーカブである。ジョルカブはエンジンから駆動系までスーパーカブを踏襲している。正確には4速ミッションのリトルカブがいちばん近い存在だ。ジョルカブのフレームはスチール製でありエンジンは空冷のカブがベース。変速機も遠心クラッチの4速でチェーン駆動とカブそのもの。目新しい技術は何も使われてはいないが、4段変速のチェーン駆動のため燃費は110km/lとジョルノクレアの61.4km/lを大きく凌いでいる。

先進技術満載のジョルノクレアとスクーターの形をしたスーパーカブといえるジョルカブ。走りの性能を是非くらべてみたいものであるが、速い遅いは別として自動変速と4段変速という違いが最大の選択肢となるだろう。スーパーカブ派の私としてはどちらも気になる存在である。できれば両方を手に入れて乗ったりバラしたり改造してみたい。

改造好きなカットビ派ならジョルカブ。これならスーパーカブ系の改造パターンがそのまま流用できるのでとっつきやすそうだ。エンジンを70ccや90ccに改造したり変速比を変えてみることも容易だろう。マフラーもアフターマーケットで発売されるに違いないしタイヤもスクーターレース用のハイグリップが揃っている。108cc+手動クラッチ+5速ミッションなんて改造で車体の隙間からオイルクーラーを覗かせたSuperジョルカブなんてのが現れたら楽しそうだ。

しかし、未来のスーパーカブを考えるとジョルノクレアがその姿を垣間見せている様に思える。スーパーカブのエンジンを水冷化と電子制御化することによりパワーアップと排ガスのクリーン化が両立できるだろう。キャブレターに代えて燃料噴射と触媒を加えれば最高のローインパクトカブの出来上がり。あとは4速ミッションで超低燃費と俊敏な走行性を採るか無段変速でイージードライブ化を図るかのどちらかである。

・・・もちろん選択肢として電動化やハイブリッド化も考えられるが、スーパーカブがいくら普遍性の高いデザインといってもあくまでもガソリンエンジンであることが前提の完成されたデザインであると思う。電動やハイブリッドのバイクにはそれに合ったデザインが別に存在するハズである。10年あるいは20年後、世の中のバイクがほとんど電動かハイブリッドになったら現在のスーパーカブはきっと廃れる事だろう。そしてそのまた10数年度である。スーパーカブのデザインをモチーフとしたハイブリッドバイクがホンダからニュースーパーカブという名前で発表されるのは。そうVWのニュービートルの様にね。(^_^)

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